月別アーカイブ: 2006年3月

Precision Craft ModelsのReading T-1(その2)

先日RMの記事の紹介をした、Precision Craft ModelsのReading T-1ですが、先日クラブのレイアウトで試運転をしてきましたので、ご紹介します(すいません、写真はまだありません)。

まず、外観、塗装、など、全体的なできは良いと思いました。これはMR誌に記述されているとおりです。

ところが、走らせて見ると、ポイントやギャップのところで、すぐ止まってしまうのに閉口してしまいました。レイアウトにはショートしたことを知らせるセンサーが備えられていますが、それが反応する訳ではないので、ショートしているということはなさそうです。ひょっとしたらどこか集電が悪いのかもしれません。

さらに、停止している状態で少し手で押してあげると、停止直前の状態(スピードなど)から動き出すので、面食らうことがあります。というのは、私の場合、停止するとすぐコントローラのスピードを0に戻すので、その時点で機関車は止まっている筈だ思い込んでいます。ところが、元のスピードから動きだして停止に入るという動作をとるので、自分の意識との食い違いにあれと思ってしまいます。まあ、これは慣れの問題かもしれませんが。

もうひとつ困ったのは、加速が急なことです。というより、ブラスト音が急に早くなるので、感覚的に実感的な運転ができないと言ったほうが正しいでしょう。ということで、今、これを修正しようと、デコーダのCV値をあれこれ細工しています。やり方としては次の3つが考えられ、1)か3)かで解決しようと思っています。
1) Medium Speedを変更する(CV6)。もともとLoksoundのデコーダは、Medium SpeedとMaximum Speedを元に、加減速を設定することになっていますので、Medium Speedを低くすれば、落ち着いた加速音になるはずです。
2) Speed Tableを修正する(CV67-CV94)。 これはCV値の修正箇所が多く、なおかつ、調整が大変なので、あまりやりたくありません。
3) 加速・減速のパラメータを変更する(CV3、CV4)。

ちなみに、ここでまた問題があって、製品のデフォルト値と、添付のマニュアルのデフォルト値が食い違っているのです。どうもマニュアルのCVのデフォルト値は、通常のESUのLoksoundの値が載せられているようです。。。

そんなこんなを考えあわせると、Broadway/QSIの機関車のほうが、「扱いやすい」ような気がしています。

次回は、写真もご紹介したいと思います(何度も撮っているのですが、なかなか思うように写らなくて。。。)。

Snipe!

eBayを見ていると、最新の製品から、貴重なブラスモデルまで、幅広いジャンルが出品されています。まあ、時には怪しげなものとか、ひどい扱いを受けていて、見ていて悲しくなるものまでありますが。。。

それはともかく、eBay必勝法なるものを知人から教えてもらいました。ポイントは、最後の最後に、自分の出せる最高額をbidすることだそうです。この「最後の最後」というのが半端ではなく、10秒だという人もいます。とはいっても、ぎりぎりにbidして、遅れてしまっては意味がありませんから、20秒前くらいが現実的でしょうか。

知人曰く、これをsnipe(狙撃)と呼ぶのだそうです。

こうなると、コンピュータの時刻を正確に合わせておくことが重要です(もちろん、別の正確な時計を用意しておくという手もありますが)。Windows-XPであれば、コントロールパネルの時刻の設定のところで、インターネット時刻という項目があると思います。ここを設定しておけば、下手に自分で設定するよりもはるかに正確な時刻を設定することができます。

とはいっても、終了時刻にbiddingができる状態にあるか、という根本的な問題は残るのですが。私の場合、その前に、お財布に余裕があるか、という制約が先に来ますが。。。

Tower 55 BNSF ES44DC

先日ご紹介したTower 55の新製品ですが、BNSFバージョンが出ました。クラブの友人が早速購入し、クラブのレイアウトで試運転をしていましたので、写真を撮らせていただきました。

相変わらずあまりたいした写真ではないですが、ご紹介します。

前回は、模型屋さんの展示棚からちらっと覗いただけですので、よくできているな、という第一印象しかありませんでしたが、細かく見ると、次のようなことを感じました。

(1) 上回りのディテール、塗装などは、非常によくできています。手すりを別付けにしたり、通気窓(?)を立体的に表現するなど。プラでもこれだけ手をかけると、手間が大変だと思うのですが、採算がとれるんだろうか、と余計な心配をしたくもなりますが。。。

(2) それに比べると、台車がちょっと物足りないかなぁ、と感じました。走行ということを考えると、これでもいいのかもしれませんが、でも、上回りとのバランスがとれていない、という感が否めません。

ちなみに、友人によれば、「サウンドは、QSIの方がいいかな」というような感想を言っていました。

[2012/3/23: Blog移転に伴い、写真を追加し、4つに分けていた記事を構成しなおしました。]

BLI Insider -Broadway LimitedのNewsletterより

先日に続いて、BLIのNewsletterが届きました。日を置かずに立て続けにNewsletterが来るとは何事かと思ったら、なんと、EMD F7のリコールのお知らせでした。

EMD F7に関して、不正確なところがあることに気がついた。このような問題が起こったことを遺憾に思うが、我々の会社の経営方針は、いつも自分たちの製品に責任を持つことである。したがって、我々は、全ての出荷済みのロードネームに対し、新しい、正確なボディを用意することとした。
現時点では、確実なスケジュールは決まっていないが、置き換え用の正確なボディが速やかに用意できるように最善を尽くす。新しいボディが用意でき次第、皆さんのディーラー経由で直接届ける予定である。

BLIの製品番号としては、
401、402、403、406、407、410、411、412、415、416、417、418、429、430、431、
931、932、933、936、937、940、941、942、945、946、947、948、969、970、971
が対象になるようです。

ロードネームではAT&SF、CB&Q、GN、NYC、WMが対象のようです。B&O、D&RGW、L&N、PRR、SRR、SP、UP、NP、WPは対象ではないようです。

いったいどういうエラーがあったのでしょうか。私は直接は関係ありませんが、当事者は大変でしょうね。。。

BLI Insider -Broadway LimitedのNewsletterより

Blogを始めて、ネタがすぐ切れるだろうなぁ、と思っていたのですが、それなりに書くことはあるようです。とはいえ、まともな記事を書いたり、写真を撮っている時間がなかなかとれません。

ということで、今回はあまりたいした内容はないのですが、Broadway LimitedからNewsletterが届きましたので、ご紹介しておきます。

1) California Zephyrの客車の出荷を一部開始
2) EMD F7の出荷を一部開始

この一部というのが曲者で、その理由は「工場の倉庫がいっぱいになったから」とあり、なので「予約しているのに届かない人もいるが、必ず届けるので待っていてほしい」と書いてあります。

何というか、アメリカらしい正直な書き方ですよね。日本だと、「一部のお客様へのお届けが遅れますことをお詫び申し上げます」とか一言入りそうな気もしますが。。。

ちょっと脱線しますが、これを見て思い出したのが、先日、飛行機の機材の到着が遅れたときのU社の地上係員のアナウンスです。多くの乗客から「いつになるの?」と聞かれた係員、面倒くさくなったのか、次のようなアナウンスをしました。それも、悪びれることなく。そして、待合室は一同大爆笑。

Lots of people ask me what time the flight would be, but the answer is “I DON’T KNOW”

どうニュアンスを伝えればよいかわかりませが、ノリとしては、「みんな飛行機が何時になるかって聞きにくるけど、僕だって、わからないです!」といったところでしょうか。

それはともかく、Zephyrについては、予約がいっぱい入っているので、早めに予約してくれとも書いてあります。額面どおり受け取ると、やはりZephyrは人気が高いということなのでしょうね。

友人がCabooseを買いました

クラブの友人と話をしていて、メンバーの一人がCabooseを買ったと話題にしていて、何を大げさに話してるんだろうと思っていたら、私がトンでもない勘違いをしていることがわかりました。

そうです、その件のメンバーは、「実物の」Cabooseを買ったのです。先日、クレーン車まで呼んで、自宅の庭に搬入、設置したそうです。

あまりのスケールのでかさにびっくりです。

[追記: その後の顛末はこちらをごらんになってください。]

 

Precision Craft ModelsのReading T-1

いつもは立ち読みするだけですが、Model Railroaderの4月号に、Precision Craft ModelsReading T-1 4-8-4の評価記事が出ていたので、思わず買ってしまいました。

実は、この機関車はすでに購入済みで、そのうちご紹介しようと思っていたのですが、皆様にお見せできるような写真を撮る時間がなく、まずはこのMRの記事を見ながら、実物と模型のご紹介をしたいと思います。

(1) 実物の紹介
Reading T-1は、1945年から46年にかけて、30台が自社で建造された。建造にあたっては、なんと、同鉄道の2-8-0のボイラーが流用された(30台中20台)。ただ、それ以外は完全に新しい機関車として作成され、一体鋳造の主台枠を採用し、車軸にはローラーベアリングが装備された。

T-1は、高速貨物を主体に運用されたが、ディーゼル化された後、1959年から1964年にかけて、”Reading Rambles”というexcursion programに利用された。現在も4台が現存しており、そのうちの2101は、1976年のアメリカ建国200年に際して”American Freedom Train”を牽引し、その後の2年は、Chessie Steam Specialに利用され、アメリカ人にとっては、なじみの深い蒸気機関車だと思われる。

(2) 模型の紹介
今回、7種類の模型が用意されています(サウンドなしも勘案すると、その2倍の14種類ですが)。現役時代が2種類、Reading Rambles時代が2種類、American Freedom Train、Chessie Steam Special、そしてナンバーなし。サウンドシステムは、ESUを搭載。

MR誌の評ですが、おおむね良好です。ただ、汽笛に関して、短い音が出ない、反応が良くない、といったことが改良すべき点として指摘されています。

まだ試運転をしていないので、今度確かめてみようと思います。

(3) その他
このT-1の実物のよくまとまった情報が、steamlocomotives.comここにあります。

また、URLを失念してしまったのですが、ESUについては、音の入れ替えなどの改造が自由できると聞きました。そのうち、こういう遊び方もできるといいのですが。。。

Glacier Park Modelsの新作

本日、Glacier Park Modelsのホームページを覗いてみたら、新作のアナウンスがありました。OゲージのSP Class S-12 0-6-0とのこと。

プロトタイプ情報は以下のように書かれています。

S-12は、1919~1923に38両が作られ、後に51インチの動輪を57インチに換装した。SPのスイッチャーは、ヤードでの貨物列車の組み換え、大都市の産業用側線でのスイッチング、小さな街をつなぐ普通列車など、大活躍をした。一部は、Coast DaylightやCity of San Fancsiscoといった、看板列車の組み換えにも活躍した。

驚くべきことに、38両のうち、16両が現存していて、そのうちの少数は動態保存されている。

模型は、4つの番号をそれぞれ色/レタリングの違う2種類ずつ、8種類用意するとあります。面白いのは、Proto 48に改造するためのキットを用意するとあるところです。Proto 48というのは、アメリカ型Oゲージのゲージとスケールとの関係を正しくしようとしたものです(Oゲージ=32mm、1435÷48=29.9)。まあ、これは詳しい方がいらっしゃれると思いますので、あまり深入りはしませんが、要するに日本型で13mmが出来たのと同じ考え方と思います。

さて、私のつたない記憶によれば、これもChallenger Importsが製品を出すぞと予告して、その後休業を宣言して宙に浮いていたものだと思います。写真を見る限り、すばらしい出来を予感させます。でも、Oゲージなんて、私には全く手がでないでしょうが。

Rock IslandのR-67

先日の記事に対して、ワークスKさんから、「RIのR-67はローラーベアリング装備かどうか」と言うご質問をいただきました。せっかくですので、調べてみました。

以下は、PFMの”The Northerns”からの情報を抜粋したものです。いつものように、正確を期しているつもりですが、誤り、誤解を招きそうな表現があれば、ご指摘ください。

Rock Islandは、1929年、ALCOからRIにとって初めての4-8-4を一両導入した。RIは、この機関車の性能に満足し、ほぼ同じスペックで1929年に24両、1930年に40両のR-67を導入した。

R-67は、基本的に貨物列車に利用されたが、重量旅客の牽引でも活躍した。1930年代、Rock Islandは多くのR-67を73インチ動輪に換装し、ローラーベアリングの装備などの改良が加えられ、R-67は更なる高速運転が可能となった。

Rock Islandは、改良型の、74インチの動輪を備えたR-67を1944年(10両:オイル焚き)と1945年(10両:石炭焚き)に導入した。カウンターバランスをとったディスク動輪(注:写真を見る限り、箱型動輪に見える)、全ての軸とロッドとにローラーベアリングを装備することで、長距離運転時の高信頼性を確保しつつ、軌道が痛むのを最小限にした。

戦時中は、全く新規の機関車の設計は禁止され、既存の設計を活用しなければならなかった。Delaware & HudsonのK-62は、R-67の設計を改良したものであるし、NYCのNiagaraも、R-67/K-62の設計に拠っている。MilwakeeのS-3も、R-67の設計を修正したものである。

ということで、ワークスKさんのご質問「RIのR-67はローラーベアリングを装備していましたか」という答えにはYESになると思います。ただ、写真を見る限り、1930年代に改造が施されたものは、軸受けのみローラーベアリングを装備し、1944/1945年に製造されたものは、軸受け、ロッドともローラーベアリングを装備していたものと思われます。

ちなみに、R-67の模型ですが、1944年/1945年のタイプは、1978年にHallmark Models向けにGo Modelが出したものがあります。割合と良く出来た模型で、以前はちょくちょく見かけることがありましたが、最近はあまり見ませんね。

Challenger Importsが出そうとしてDivision Pointに引き継がれたのは、1929年/1930年に製造され、動輪を換装したタイプと思われます。この選択、やっぱり玄人好みすぎるような気がするのですが。。。