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Norfolk SouthernがFire Up 611!に150万ドルを寄付

611

何回かご紹介している、ノーフォーク・アンド・ウェスタンのクラスJ(4-8-4)の611号機を動態に復活しようというFire Up 611!ですが、このプロジェクトに対してノーフォーク・サザン(以下NS)が150万ドルを寄付した、というニュースが入ってました。単に寄付しただけならば、前回の記事の補足で書いたのですが、そのお金の調達方法が面白かったので、簡単に紹介してみたいと思います。

まず、NSのプレスリリースはこちらとなります。地元のTV局のニュースや、地元紙にも紹介されています。

今回の寄付によって、Fire Up 611!が集めた総額は200万ドルを超えたとあります。当面350万ドル、最終的には500万ドルを目指していることからすると、まだ道は長いと思いますが、今回の寄付が大きな弾みになるのでしょうか。

肝心の寄付のお金の調達方法ですが、米国を代表する抽象画家であるマーク・ロスコが1959年に描き、NSが1996に購入して保有している絵(無題)を、美術品のオークションで有名なサザビーズで競売にかけて売却して得たとのことです。もともと150万ドルから200万ドルが落札価格と予想していたところ、 369.3万ドルで落札されたとあります。この絵を紹介しているサザビーズのページはこちらとなります。

NSがこのような貴重な美術品を保有しているということ、そしてそれを競売にかけて寄付するという発想をするところが、アメリカらしいような気がします。

※冒頭の写真は、NSの公式Flickrサイトへリンクをはっているものです。

 

Fire Up 611!プロジェクトが一歩前進

以前、ノーフォーク・アンド・ウェスタンのクラスJ(4-8-4)の611号機を動態に復活しようというFire Up 611!のプロジェクトを紹介しましたが、「機関車の修復を行うだけの資金は集まった」という公式サイトの発表がありいました。

もとの計画では、2013年9月末までに、350万ドルを集め、それを
1) 611号機を完全にレストアするための費用
2) 611号機を整備するための建物を新規に建てるための費用
3) エクスカージョンのための費用
に充てるということでした。

今回の公式発表では、
・アメリカ国内、国外15か国から約2000件の寄付があったこと、
・611号機そのものを修復する(mechanically restore)するだけのお金は集まったこと、
・これによって、「611号機が動態に復活するかどうか」という話ではなく、「611号機がいつ動態に復活するのか」という話になってきたこと、
・募金は、611号機を数十年にわたって走らせるために必要となる整備用の施設を用意することを目的にシフトすること、
・その資金が集まるまで、611号機はVirginia Museum of Transportationに保管されること、
が述べられています。

現時点でどれだけのお金が集まったかは書かれていませんでしたが、もともとの計画で目指していた350万ドルの内訳のうち、機関車の修復に必要な金額は50万ドル~75万ドルということでした。平たく言えば、目指していた金額は集まらなかった、というだと思いますが、それを「Fire Up 611のプロジェクトは、重要なマイルストーンを達成した(Fire Up 611 reaches important milestone!)」と前向きに言い換えてしまうところがアメリカらしいような気もします。

それはともかく、上記の2000件近くの寄付の中には、わたくしの雀の涙ほどの寄付も含まれているので、今後の動きを楽しみにしてゆきたいと思います。

ご興味のある方に、寄付のためのボタンを貼り付けておきます。

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