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フェイスブック(Facebook)の活用

最近のインターネットの話題の一つが、フェイスブック(Facebook)の躍進でしょうか。Facebookは、世界最大のソーシャル・ネットワークで、創業者のマーク・ザッカーバーグを描いた、その名もソーシャル・ネットワークという映画が公開されているので、ご存知の方も多いと思われます。日本では、ソーシャル・ネットワークと言えば、mixiのことを指すと言うのに等しく、これまでFacebookはそれほどの知名度があるとは言えないのですが、米国では数年前から多くの人がFacebookを活用してきており、私も米国の知人と情報交換する際に、時々使っていました。

とまぁ、Facebookの詳細や、日米のソーシャル・ネットワーク事情の違いとかを論ずるのは、当然のことながらこのBlogの範疇外で、今回の趣旨は、アメリカ型を楽しんでいる人にとっては、Facebook上に、鉄道会社、Historical Society、鉄道博物館などが、公式ページを用意して、情報発信を行っているのが有益だ、というお話です。以前「ツイッター(Twitter)を使った鉄道会社の情報発信」という記事をご紹介しましたが、Twitterが短いテキストのメッセージの発信が基本なのに対し、Facebookは写真やビデオも自然に組み込むことができます。それぞれのページは、掲示板形式になっていて、ファンが撮影した写真やビデオも発信されており、充実した情報になっていると思います。

このFacebookは、ユーザー登録(無料)して使うのが基本ですが、インターネット上にすべての内容が公開されており、ユーザー登録しなくても見られるものがあります。今回は、そのようなページをいくつか紹介したいと思います。

前回「614と611との共演」でご紹介した、C&Oの614号機の移動の様子は、関連するVirginia Museum of Transportationのページ等に紹介されています。
Virginia Museum of Transportation

N&WとC&OのHistorical Societyです。
Norfolk and Western Historical Society
Chesapeake and Ohio Historical Society

N&Wの夜の幻想的な写真で有名な、O Winston Linkの博物館です。
O Winston Link Museum

鉄道会社も情報発信をしています。
Norfolk Southern
Union Pacific
CSX

いくつかの4-8-4の保存機の情報発信にもFacebookが活用されています。
SP 4449
AT&SF 3751
SP&S 700

列挙しだすと、本当にきりがないので、今回はここまでとしますが、皆さんも「f」の字をデザインしたフェイスブックのマークを見つけたら、リンクを辿って、楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

LIFE誌の写真に記録された黄金時代のアメリカの鉄道

アメリカの鉄道の黄金時代に興味をお持ちの方であれば、ライフ(LIFE)という雑誌をご存知のことと思います。タイトル画像の赤いロゴを見て頂ければ、「あぁ、あれか」とわかっていただけるのではないでしょうか。以下に、Wikipediaの説明を引用してみます(注:下記の記載には「発行されている」とありますが、紙媒体としての発行は終わっています)。

ライフ(Life)はアメリカで発行されている雑誌。写真を中心とした誌面で「グラフ雑誌」と言われる。

フォトジャーナリズムという文章記事よりも写真を中心に報道・言論を構成しようという考え方はすでにヨーロッパ(特にドイツ)で試みられていた。ライフ誌はカメラマンをスタッフという専属的な所属とし、撮影から記事・レイアウト等の編集のスタイルを一貫させ、「フォト・エッセイ」と称した。第二次大戦前から戦後復興期、テレビの本格普及前までが黄金期で、アメリカの思想・政治・外交を世界に魅力的に伝える媒体であった。

さて、New York Central System Historical Societyのサイトを見ていて知ったのですが、グーグルが、このLIFE誌の未発表のネガを、デジタル化し、検索できるようにしています。この中に、数が多いとは言えませんが、黄金時代のアメリカの鉄道関係の写真が含まれています。ライフ誌の性格上、鉄道そのものではなく、当時の社会や人々の生活の記録の一部に鉄道が含まれている、と見たほうがよいと思いますが、逆に普段みることのない写真が多く、貴重な資料になっていると思います。なにより、プロのカメラマンが撮影したものですから、非常に質の高い写真ばかりです。

検索するには、このサイトでキーワードを入力するか、グーグルの画像検索サイト(英語版)で、キーワードを入力するときに、最後に「soure:life」というキーワードを追加するか、いずれかの方法をとります。日本語版のグーグルの画像検索サイトでも可能なのですが、この記事を書いている時点では、一回余計にクリックする必要があるので、おすすめしません。

少々注意が必要なのは、検索に使うキーワードです。残念ながらLIFEは一般向けの雑誌でしたので、我々が普段使っているキーワードを入力しても、所望のものが出てこない場合があります。例えば、ニューヨークセントラルの20世紀特急ですと、「20th century limited」と入れるでしょうが、実は、「20th century train」と入れた方が、検索結果が多く返ってきます。

いくつか、実例をあげてみます。以下、リンクつきのキーワード、簡単な説明、の組み合わせわせで列挙してゆきます。

まずは、この話が紹介されているNYCSHSのサイトに記載されているリンクを辿ってみます。
New York Central Railroad – ニューヨークセントラル鉄道。

ニューヨークセントラル(以下NYC)に関連する派生するキーワードで検索してみます。
20th Century Limited – NYCの看板列車の20世紀特急(20th century limited)
20th Century Train – 同上、キーワード違い
999 Empire State Express – 最近ワークスKさんのBlogで模型が紹介された、NYCの999号機が、1948年のシカゴ鉄道フェアで走行したときの写真。
Grand Central Station – NYCのメインの駅であり、NYCのシンボルでもある、グランドセントラルステーション。ここは、ニューヨーク市のシンボル的な場所でもありますので、例えばグレース・ケリーが列車に乗るところなど、鉄道以外を主題とした写真も数多く撮られています。

別の鉄道を検索してみます。
Pennsylvania Railroad – NYCで始めたので、ペンシルベニア鉄道をはずすわけにはいかないでしょう。ところが、NYCよりは記録されている写真の数が少ないようです。看板列車のブロードウェイ特急の写真も見あたりません。ペンシルベニアと言えば、流線型機関車をデザインしたレイモンド・ローウィーを検索してみたくなりますが、こちらも、本人のポートレート写真が出てくるばかりで、我々の期待する結果は返ってきません。
Norfolk Western – ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道
Roanoke – ノーフォーク・アンド・ウェスタン鉄道については、その蒸気の大部分を製造した工場のあったRoanokeも検索すべきでしょう。
Santa Fe Railroad – サンタフェ。これは結構難しく、「Santa Fe」で探すと、ニューメキシコのサンタフェ市の写真がたくさん出てきます。「Atchison Topeka Santa Fe」で探すと何も結果がでません。サンタフェの正式名称は「Atchison Topeka & Santa Fe Railway」ですので、「Santa Fe Railway」を入れるとやはり何も結果がでず、「Santa Fe Railrod」と入れると、ある程度絞り込まれた結果が返ってきます。
Southern Pacific – サザンパシフィック鉄道。
Union Pacific – ユニオンパシフィック鉄道。意外なことに、これもあまり数がありません。

少し角度を変えて検索すると、
locomotive – 単純に「機関車(locomotive)」と入れてみると、面白い写真が出てきます。ペンシルベニア鉄道の、流線型デュプレックスS-1が、ニューヨークワールドフェアに展示された時の写真、C&Oのスチームタービン機関車の写真、など。

他にも、いろいろなキーワードが考えられると思いますが、きりがないので、このくらいに
しておきましょう。みなさんもお楽しみください。

ツイッター(Twitter)を使った鉄道会社の情報発信

ここのところ、ツイッター(Twitter)というサービスの名前を聞く機会が多いのではないかと思います。どんなものかご存知の方も多いと思いますが、念のためWikipediaの定義を引用してみます。

Twitterはブログとチャットを足して2で割ったようなシステムを持つ。各ユーザーは自分専用のサイト(ホーム)を持ち、「What’s Happening?(いまどうしてる?)」の質問に対して140文字以内でつぶやきを投稿する。つぶやき一つ一つはブログのエントリに相当し、つぶやきごとに固有のURLが割り当てられる。

Blogだと、文章を練って書かなければならないのに対し、ツイッターの場合は、思ったままの「つぶやき」を発信するというところにミソがあります。たった140字で何ができるか、と思われるかもしれませんが、逆に字数を制限したことで、つぶやきをどんどん発信すればよい、という手軽さが逆に受けていると思われます。

とまぁ、Twitterがなぜ受けているかについては、その方面の識者の方々におまかせするとして、今回紹介したいのは、アメリカの鉄道会社がツイッターを使って情報発信している、ということです。主要4会社のアドレスは以下の通りです。但し、現時点では、Norfolk Southernは、準備中なのか、まだ何も中身がありません。

※追記: Norfolk Southernも、2010/2/17から情報発信を始めました。

Union Pacific
BNSF
CSX
Norfolk Southern

どんなことを発信しているかは、上記のリンクを辿ってもらうとして、流石に会社が公式に発信するものですから、プレスリリースを一言にまとめたもの、もしくはそれに準じたものがほとんどを占めているようです。例えば、この記事を書いている時点での最新のものは、次のようなものが記載されています。
1) UPは、今年(2010年)1月21日に開催される、投資家向けの第四四半期の業績発表会のアナウンス、
2) BNSFは、2月11日に、投資家が集まって、Berkshire HathawayによるBNSF買収の可否について決をとるいうお知らせ、
3) CSXは、沿線の地元のコミュニティにパソコンを寄付したという話。

さらに、4-8-4大好きな私にとっては、こちらのほうが重要なのですが、UPは、保存機である844の動向(居場所)を知らせるツイッターサイトを提供しています。現在、844は、GPSを搭載して、現在位置がリアルタイムに把握できているようにしていますが、その位置などをツイッターに流しています。ちなみに、この844の位置は、UPのこのページの地図上にも表示されています。

このほか、同じく4-8-4の、SPのデイライト牽引機であったGS-4、4449号機の動向もツイッターで発信されています。

もともとツイッターは、個人向けサービスを狙っていたと理解しているので、会社が公式に情報発信する手段としては、今後まだまだ工夫が必要なのかもしれませんが、このような新しいサービスを使ってみよう、という姿勢は、アメリカらしいなぁと思った次第です。