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Speedwitch社のTed Cullota氏

ずいぶん前になりますが、Broadway Limited Imports(以下BLI)のニュー・ヘヴンのハドソンI-5の紹介をしました。このときの記事にも書いたのですが、この機関車の仕上がり、特にコストパフォーマンスはなかなかのものでした。この話をクラブのメンバーとしていたところ、ニューイングランド地方の鉄道に詳しいメンバーの一人から、「I-5の製品化では、Ted Cullottaという人が考証にあたった。彼はSpeedwitchという会社もやっている」ということを教えてもらいました。

先日、私がYouTubeにアップロードしたビデオの紹介もかねてI-5の出来のすばらしさを伝えるメールを本人に送ったところ、「気に入ってくれて何よりだ。(考証など)物事が正しく行われるようにというBLIの姿勢には感銘した。どんな小さなアドバイスでもそれを聞き入れ、模型にすぐ反映してくれた。高品質の模型を作ることに興味のある会社と一緒に仕事をするのは非常に気持ち良い経験だった。」とのコメントが返ってきました。BLIが、このような機種を選び、なおかつ製品としてうまくまとめた裏にはこの人のサポートがあったのだと、納得した次第です。

そして、氏が経営しているのが、Speedwitch社です。あまり知られていないのではないかと思い、紹介したいと思います。サイトを見ていただければわかるとおり、1940年代前後を中心として、蒸気機関車時代の貨車のキットデカールを出しています。私は貨車は詳しくないのですが、時代を限定し、かなり綿密な考証を行っていると思います。ワークスKさんのTrans Pacific Blogの「お役立ちサイト」の中の一番下にある、Steam Era Freight Carsを主催しているのがTed Cullotta氏だということを説明すれば、納得してもらえる方もいらっしゃるかも知れません。

一例として、Ted氏はNew Havenが専門とのことで、ボックスカーとデカールのサンプル画像を載せておきます。

また、この時代の貨車に関する本も何冊か出版しています。いずれも資料的価値は高そうです。

Steam Era Freight Cars Reference Manual, Volume Two: Tank Cars
160ページ超のらせん綴じで、1940年代のタンク車の写真を数多く掲載している。掲載している会社は、American Car & Foundry, General American Transportation, Union Tank Car, Pressed Steel Car, Standard Tank Car, Pennsylvania Tank Car, and Chicago Steel Carを含む。


Steam Era Freight Cars Reference Manual, Volume One: Box & Automobile Cars
200ページ超で、20世紀前半のBox CarとAutomobile Carの写真を数多く含んでいる。

The American Railway Association Standard Box Car of 1932
by Theodore Culotta
1932年のARAで標準として制定されたボックスカーを解説した本で、決定版を狙ったもの。この標準はその後、1397年、1937年改、Potstwar AARボックスカーに引き継がれ、すべてあわせると15万両以上が生産されたもので、歴史的には意義の大きなものである。269ページのハードカバーで、285枚の写真、14枚の図面を含んでいる。

1月末に米国に行く予定があるので、時間があれば探してみたいと思います。

Randgust社のガレージキット(3)


Randgust社のガレージキットの紹介の続きです。今回は最新作のGE-70トンのスイッチャーです。

製品の紹介がいきなり”Ta-Dah(ジャジャーン)”という書き出しで始まり、”1年かかったけれど、ようやくここまで来た”と続いています。さらに、”自分の知る限り、NゲージでこのGE-70トンスイッチャーが生産されたのははじめてである”とあり、Randyさんの意気込みがうかがえます。

キットは、
1) KATOの11-105、11-106、もしくは11-107用の延長シャシー
2) レジンのフードとキャブ(別部品で構成)
3) キャブに入れるウェイト – DCCデコーダにあわせて3種類を用意
4) 煙突、GE-スタイルの台車枠
5) 燃料タンク – レジンのみ、メタルのみ、レジンとメタルの組み合わせの3種類から選択可能(料金が異なる)
からなり、さらに
6) 初めての試みとして、ハンドレールなどをエッチングの部品として用意した、
とあります。くどくど説明するよりは写真を見てもらったほうがいいですね。

これはエッチングバーツ

これはレジンとメタルのパーツ

これが組み立てた様子

この内容で$59.00(+税、送料など)となります。このキットは人気が高かったのか、今年の春に生産した分はすべて売り切れたようで、秋の生産分の予約を受け付けているとのことです。

この機関車の走行の様子もYoutubeにアップロードされています。他にも、このキットを組み立ててKATOのDaylightフル編成(?)を牽引させている様子もアップロードされています。

注)写真の著作権はすべてRandyさんに属しており、許可をもらって転載したものです。

Randgust社のガレージキット(2)

Randgust社の紹介の続きです。

今回紹介するものは、牽引力の不足する小型機関車むけに、エクスプレス・リーファー(Express Reefer)にダミーの動力を組み込んで補助動力に仕立てるキットです。アサーンのモデル・ダイキャスティング・エクスプレス・リーファーや、マイクロトレインズのREAスタイルのエクスプレス・リーファー向けに設計されています。このほかにも、50フィートのボックスカーであれば適合するだろうとのことです。

これはTomytecの動力(TM-05,06,07)を組み込むためのフレームです。


これが、実際に動力を組み込んだ様子です。


面白いのが、製品紹介の書き出しです。
Do you have an N scale steamer that looks great but can hardly pull its own weight? Tired of a new $150 locomotive that can only haul an 8-car train?

見た目はすごいけど、自重さえも引けないようなNスケールの蒸気を持ってない?150ドルも出して新しい機関車買ったけど、8両しか引けなくてうんざりしてない?
みたいな感じの訳になるかと思いますが、直接的に訴えかけるところがアメリカ的ですね。

製品の別称も“Cheater” reeferとなっています。いんちきリーファーとでも訳せばいいでしょうか。こういうネーミングもユーモアに溢れていて面白いと思います。

Randyさんがこの動力をアトラスの2-6-0につなげて使って30両くらいの列車を牽いている様子をYoutubeに載せています。

注)写真の著作権はすべてRandyさんに属しており、許可をもらって転載したものです。

Randgust社のガレージキット

前回の記事では、、Tomytecの鉄コレの動力ユニットを使ったガレージキットの話を書きました。興味のある人もいるかと思い、メーカーにBlogに書いてもいいかと聞いたら、「ぜひどうぞ」とのことなので、今回はその紹介をします。

このメーカーはRandgustと言いますが、メーカーというと語弊があるかもしれません。実態は、オーナーのRandy Gustafsonさんが、自分の欲しいと思ったプロトタイプをレジンのキットとして作って、他の人にも分けている、と考えた方が正確かと思います。ちなみにRandyさんの本職は、鉄道関係のコンサルタントだそうです。アメリカには、このように、自分の楽しみを副業的にしてしまう人が多いようです。

「Paypalで送料も含めて前払いしてもらえれば、日本にも送りますよ」、とのことです。興味のある人は必要なら取り次ぎますので、ご連絡ください。もちろん、本人に直接連絡してもらってもかまいません。

まず一つ目は、Whitcombの65トン・ディーゼルです。恥ずかしながらディーゼルのことはよくわからないので、解説はWikipediaに任せたいと思います。実物の写真はこのサイトにあります。

キットは以下のようなパーツで構成されており、4種類のキャブが選べるようになっているとのことです。写真には3種類しかありませんが、これ以外にイタリアに渡った(?)バージョンのキャブも選べるとのこと。

下が、Tomytecの動力ユニットを改造した様子です。

なお、今回の写真はRandy Gustafson氏に許可を頂いて使っています。著作権はRandy Gustafson氏に所属します。

アメリカで鉄コレ???

先日、米国の友人からメールが来ました。曰く「トミーテックのTM-xxとかいう、Nゲージ向けの動力ユニットなんだけど、知ってる?アメリカで探しても見つからないので、よかったら買って送ってよ」と。

いったい何を聞かれているんだろうと思いつつ、まずは調べて見たところ、これはトミーテックが出している鉄道コレクション(以下鉄コレ)なるものの、日本型電車用の動力ユニットだということが判明し、狐につままれたような気分になりました。

トミーテックは輸出はやっていないはずなので、米国で入手困難なのは当然として、まさか彼が鉄コレにはまるなんてことはありえないよな、と思いつつ、何に使うの?と興味津々で聞いて見たところ、次のような答えが返ってきました。

「いや、面白いものを出しているガレージキットメーカがあって、買おうかなと思っているんだけど、動力ユニットに件のトミーテックのTM-xxを指定されていて、こいつが入手できなくてまだ決めかねているんだ」との説明があり、ようやく納得したしだいです。

さて、この鉄コレの動力ユニット、近くのNゲージのお店に行って見る機会がありましたが、サイズに制約があるシャシーながら、フライホイールまで装備していて、起動時、停止時の加減速が自然で、価格も3000円程度と、なかなかのコストパフォーマンスです。

Nゲージには疎い私ですが、以前に比べると走行性能では大きく進化しているのではないか、ということを感じました。そして、アメリカには、こういう動力ユニットを目ざとく見つけて使おうとする人がいる、というのも面白く感じました。

Ragg’s…to Riches

今日は、クラブの友人からもらった情報です。

Ragg’s…to Riches という名前の会社があり、Rio Grande Southernを中心としたストラクチャーの製品を数多く出しているとの事です。

会社というよりは、個人でやっているに近い業態だと思います。ホームページによれば、「もともと他の会社のためにストラクチャーのキットの設計を10年以上続けてきたが、レーザーカッターを購入して自分の製品を出すようになった、とのことです。

詳細はホームページをご覧になってみてください。
http://www.raggstoriches.biz/

[2009/9/9追記: カテゴリ整理中に元データが消えてしまったようなので、可能なところだけ復元しました。]