すでにあちらこちらで発表されているので、いまさらの感はありますが、N&WのクラスJ、611号機の動態復活作業が終わりに近づき、 エクスカージョンのスケジュールも決まり、チケットの販売も始まったというニュースが流れています。
先日の5月9日のNational Train Dayに合わせて、復活の作業を行っているNorth Carolina Transportation Museumで自走テストをしたそうです。この時の様子がYoutubeに掲載されています。
シリンダーのカバーや台車の塗装がまだのようですね。予定では5月30日にRoanokeに戻るとのことです。
実は私も$25.00と雀の涙程度ではありますが寄付をしました。このお礼と報告との手紙がVirginia Museum of Transportationから来ていました。わずかな寄付でもこういうレターを送ってくれるのは律儀だなぁ、と思いますが、一方でアメリカでは寄付という行為が日常一般に行われることの裏返しであるようにも思います。
まずこれはお礼の手紙。
こちらは、Excursionのスケジュールです。
予約はwww.fireup611.orgから行えます。もうかなりが売りきれているようです。私も乗ってみたいとは思いますが、いつのことになるやら。
Cavalier、Pelican、Powathan Arrowと、N&Wにゆかりのある列車の名前が使われていますね。
これは、Fireup 611!のプロジェクトの進み具合の報告です。
611の復活に際して集められた寄付は、機関車の動態復活、機関車を保存する建物、 エクスカージョンの費用に充てられるということでしたが、そのお金を何にいくら支出したかが述べられています。
動態復活の作業については、次のような作業を行ってきたとのこと。
- 611号機は2014年5月にノースカロライナ交通博物館に到着した、
- ボイラージャケットやスカートが外され、ボイラーの修理、状態の調査、部品の交換や修理を行い、水圧テスト、蒸気圧のテストも完了した、
- 2つの空気圧縮機の整備が終わり、取り付けを待っている状態にある、
- 1994年当時には必要なかった安全装置のために発電機を追加した、
- 安全弁やスロットルバルブの整備を行っており、新しい洗口栓をとりつけた、
- 各種の部品や計器の整備が終わり、取り付けを待っている状態である。
- バルブハンドル他、キャブの部品の整備が終わり、取り付けを待っている状態である、
- テンダーの塗装が終わった、
といったことが書かれています。詳しくは、fireup611.orgのFacebookページを辿ってもらうのがよいと思います。
機関車を保存する建物については、もともと2線のものを建てる予定だったが、St. Louisの交通博物館からクラスY6a、2156号機を借りることになったので、3線のものにすることにしたとあります。クラスJ611号機、クラスA、1218号機と、クラスY6a2156号機が並ぶと、N&Wの蒸気機関車の最後の時代を飾った主力の3型式がそろうことになります。
これは往時のJ、A、Y6を写した写真です。この風景が再現されることになります。
※Nortolk Southernの公式Flickrに掲載されているものを共有しています。
2156号機はすでにSt. Louisを出発し、Roanokeに到着しています。St. Louisを出発するときの様子を撮影したYoutubeを見つけました。移動の様子を記録したFacebookのページも用意されています。
途中、West VirginiaにあるPrichardという街にある有名なCoaling Towerで停車して写真を撮影したものがNorfolk SouthernのFlockrに掲載されています。ここで撮影された写真をどこかで見たのですが、思い出せません。
ただでさえ移動スピードが遅いうえに、こんな場所で写真を撮るということは、本線の運行スケジュールに差支えなかったのだろうか、という余計な心配をしたくなりますが、Norfolk Southernもいきな計らいをしますね。
よくある質問(Frequently Asked Question)」です。
最後の項目に、N&W Class J 611を商標登録する手続きを行ったとあります。写真などを商用利用する場合は、ライセンスが必要とあります。611の保存などの資金に活用するようです。
この611号機は、Roanokeのシンボルと言ってもよい機関車であり、この動態への復活は、地元のTV局でも取り上げられていますので、次回、紹介してみたいと思います。