Signal Bridgeができたところで、次はヤードの照明塔を作りたいとのお話をdda40xさんから頂きました。手持ちの詳しい資料はなく、ネット上を検索してもあまりまとまった資料もなく、Cheyenneに立っている次のものを参考にして設計することとしました。
この照明塔は、根元から見上げる角度で見ることができます。
もう一本、トラスの組み方が少し異なるものが近くに立っています。
博物館レイアウトは、蒸気の最盛期からディーゼルの第1~第2世代あたりをテーマとしていますので、この形の照明塔がその当時存在したか、という点については、事前に確認しておきました。私の持っているRobert Darwing氏の”History of the Union Pacific Railroad in Cheyenne: A Pictorial Odyssey to the Mecca of Steam” (978-0941421096)をめくってゆくと、1954年当時のCheyenneの写真があり、同型と思われる照明塔が写っています。
この他、出典がわからないので転載は控えますが、UP9000とこの形の照明塔とが写った写真もみつけることができ、時代的にも問題ないという確信が持てました。
今回も雰囲気を再現するということを主眼に、細かい寸法や形にはこだわらず、ただし実物としてありえない構成にならないように、という点に気を付けて設計を進めました。ALKEM Scale Modelsという会社が出しているものを参考にし、出来上がったのか下図です。なお、ライトのケースは挽物等で別パーツで用意することを想定しています。
プロトタイプと大きく異なるのは、梯子を2段にして、途中踊り場を設けた、という点でしょうか。靴のサイズが30センチくらいの人でも、破綻なく足を置けるように、ということを考慮して梯子の位置を決めました。
上部の構造物は2段とし、身長180cmらいの人が普通にできるあろう高さを想定して高さを決め、上段のランプの交換が簡単にできるように、下段の板は少し大きめにして足場が確保できるようにする、などの工夫をしました。模型とはいえ、このような理屈付けをしておいた方が、説得力のあるものができるだろう、と思っています。
もう一つ、塔の支柱の幅が25.4mmとなっている点に目が行った方もいらっしゃるかと思いますが、今回主要寸法はインチで設計しました。どう見ても実物の幅が4フィートに見え、丸めてもよかったのですが、今回高さのある構造物ですので、わずかの幅を丸めたとしても、高さ方向に影響があるだろうと思ったからです。作図の面でも、1/2、1/4、1/8と寸法を細かくしてゆけばよく、CADの中心線の機能を使えばよいので、却って楽な面もありました。
いつもの要領でレーザーカットのパターンを起したものが下記の図となります。