クラブの紹介 – Silicon Valley Lines (その2-クラブの運営)

さて、こちらのクラブに属して驚いたのは、その運営が規則に基づいて徹底的に民主的に行われていることです。考えてみれば当たり前の話かもしれませんが。それでも、10ページ以上もある規約がまとめられており、その冒頭にはしっかりと、「このクラブは、カリフォルニアの法律に基づいた非営利団体である」というようなことが明記されているのを見たときは、ちょっとびっくりでした。もっとも、会費の徴収や運営資金の管理のための銀行口座を開設していますし、レイアウトや保管してある車両に保険も掛けていますので、そのためにはこういった規約がしっかり定められた組織であることが必要なのかもしれませんが。

この規約の中には、メンバーになるための手続き、役員の定義や、会議の運営、などが事細かに記載されています。

メンバーになるためには、まず3ヶ月の「お試し期間」を経て、その後、会議でメンバーの2/3以上の賛成を経て、ようやく入会、というステップを踏むことになります。クラブは毎週金曜夜に集まるのですが、お試し期間に半分以上は出席することが求められます。お試し期間というと、入会する側にとっての「お試し」であるように聞こえますが、同時にクラブメンバーからの「こいつはうちのクラブに入れる価値があるか」という「お試し」でもあるのだと思いました。

役員は1年の任期制で、以下の5つの役職が定義されています:
1) President(会長)
2) Vice President(副会長 )
3) Superintendent (監督) あんまりいい訳ではないですが、実態としては、レイアウトの建設の進行管理や、建設済みの場所であっても、不具合のチェックなどを行っています。
4) Secretary(書記)
5) Treasurer(会計)
これらの役職は、上記の規約により、選挙で選ばれます。もっとも現実には、持ち回りで信任投票というのが実態ですが。

会議は毎月1回開催されるのですが、これがまたなかなかすごくて、最初は圧倒されました。私は仕事で「国際規格標準化会議」みたいなものに出ることがあるのですが、運営の方法が全くそれと同じなのです。まず議題は「I move to … (…の動議を提出します)」と始まって、他のメンバーから「Second! (賛成)」の声があってはじめて議論が始まります。

趣味のこととはいえ(趣味だからこそ?)、議論は白熱することも多く、意見のある人はしっかり自分の意見を主張して、議論が尽きてコンセンサスが得らるまでは採決には至りません。正直、何が議論されているかはわかりますが、この議論そのものについてゆくのはつらいです。まあ、それでも議題は事前にメーリングリストで議論されることも多いですし、議事録もしっかり出されますので、そういった機会でフォローすることでなんとか対応しています。

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