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Precision Craft ModelsのReading T-1

いつもは立ち読みするだけですが、Model Railroaderの4月号に、Precision Craft ModelsReading T-1 4-8-4の評価記事が出ていたので、思わず買ってしまいました。

実は、この機関車はすでに購入済みで、そのうちご紹介しようと思っていたのですが、皆様にお見せできるような写真を撮る時間がなく、まずはこのMRの記事を見ながら、実物と模型のご紹介をしたいと思います。

(1) 実物の紹介
Reading T-1は、1945年から46年にかけて、30台が自社で建造された。建造にあたっては、なんと、同鉄道の2-8-0のボイラーが流用された(30台中20台)。ただ、それ以外は完全に新しい機関車として作成され、一体鋳造の主台枠を採用し、車軸にはローラーベアリングが装備された。

T-1は、高速貨物を主体に運用されたが、ディーゼル化された後、1959年から1964年にかけて、”Reading Rambles”というexcursion programに利用された。現在も4台が現存しており、そのうちの2101は、1976年のアメリカ建国200年に際して”American Freedom Train”を牽引し、その後の2年は、Chessie Steam Specialに利用され、アメリカ人にとっては、なじみの深い蒸気機関車だと思われる。

(2) 模型の紹介
今回、7種類の模型が用意されています(サウンドなしも勘案すると、その2倍の14種類ですが)。現役時代が2種類、Reading Rambles時代が2種類、American Freedom Train、Chessie Steam Special、そしてナンバーなし。サウンドシステムは、ESUを搭載。

MR誌の評ですが、おおむね良好です。ただ、汽笛に関して、短い音が出ない、反応が良くない、といったことが改良すべき点として指摘されています。

まだ試運転をしていないので、今度確かめてみようと思います。

(3) その他
このT-1の実物のよくまとまった情報が、steamlocomotives.comここにあります。

また、URLを失念してしまったのですが、ESUについては、音の入れ替えなどの改造が自由できると聞きました。そのうち、こういう遊び方もできるといいのですが。。。

Rock IslandのR-67

先日の記事に対して、ワークスKさんから、「RIのR-67はローラーベアリング装備かどうか」と言うご質問をいただきました。せっかくですので、調べてみました。

以下は、PFMの”The Northerns”からの情報を抜粋したものです。いつものように、正確を期しているつもりですが、誤り、誤解を招きそうな表現があれば、ご指摘ください。

Rock Islandは、1929年、ALCOからRIにとって初めての4-8-4を一両導入した。RIは、この機関車の性能に満足し、ほぼ同じスペックで1929年に24両、1930年に40両のR-67を導入した。

R-67は、基本的に貨物列車に利用されたが、重量旅客の牽引でも活躍した。1930年代、Rock Islandは多くのR-67を73インチ動輪に換装し、ローラーベアリングの装備などの改良が加えられ、R-67は更なる高速運転が可能となった。

Rock Islandは、改良型の、74インチの動輪を備えたR-67を1944年(10両:オイル焚き)と1945年(10両:石炭焚き)に導入した。カウンターバランスをとったディスク動輪(注:写真を見る限り、箱型動輪に見える)、全ての軸とロッドとにローラーベアリングを装備することで、長距離運転時の高信頼性を確保しつつ、軌道が痛むのを最小限にした。

戦時中は、全く新規の機関車の設計は禁止され、既存の設計を活用しなければならなかった。Delaware & HudsonのK-62は、R-67の設計を改良したものであるし、NYCのNiagaraも、R-67/K-62の設計に拠っている。MilwakeeのS-3も、R-67の設計を修正したものである。

ということで、ワークスKさんのご質問「RIのR-67はローラーベアリングを装備していましたか」という答えにはYESになると思います。ただ、写真を見る限り、1930年代に改造が施されたものは、軸受けのみローラーベアリングを装備し、1944/1945年に製造されたものは、軸受け、ロッドともローラーベアリングを装備していたものと思われます。

ちなみに、R-67の模型ですが、1944年/1945年のタイプは、1978年にHallmark Models向けにGo Modelが出したものがあります。割合と良く出来た模型で、以前はちょくちょく見かけることがありましたが、最近はあまり見ませんね。

Challenger Importsが出そうとしてDivision Pointに引き継がれたのは、1929年/1930年に製造され、動輪を換装したタイプと思われます。この選択、やっぱり玄人好みすぎるような気がするのですが。。。