日別アーカイブ: 2006年3月5日

Rock IslandのR-67

先日の記事に対して、ワークスKさんから、「RIのR-67はローラーベアリング装備かどうか」と言うご質問をいただきました。せっかくですので、調べてみました。

以下は、PFMの”The Northerns”からの情報を抜粋したものです。いつものように、正確を期しているつもりですが、誤り、誤解を招きそうな表現があれば、ご指摘ください。

Rock Islandは、1929年、ALCOからRIにとって初めての4-8-4を一両導入した。RIは、この機関車の性能に満足し、ほぼ同じスペックで1929年に24両、1930年に40両のR-67を導入した。

R-67は、基本的に貨物列車に利用されたが、重量旅客の牽引でも活躍した。1930年代、Rock Islandは多くのR-67を73インチ動輪に換装し、ローラーベアリングの装備などの改良が加えられ、R-67は更なる高速運転が可能となった。

Rock Islandは、改良型の、74インチの動輪を備えたR-67を1944年(10両:オイル焚き)と1945年(10両:石炭焚き)に導入した。カウンターバランスをとったディスク動輪(注:写真を見る限り、箱型動輪に見える)、全ての軸とロッドとにローラーベアリングを装備することで、長距離運転時の高信頼性を確保しつつ、軌道が痛むのを最小限にした。

戦時中は、全く新規の機関車の設計は禁止され、既存の設計を活用しなければならなかった。Delaware & HudsonのK-62は、R-67の設計を改良したものであるし、NYCのNiagaraも、R-67/K-62の設計に拠っている。MilwakeeのS-3も、R-67の設計を修正したものである。

ということで、ワークスKさんのご質問「RIのR-67はローラーベアリングを装備していましたか」という答えにはYESになると思います。ただ、写真を見る限り、1930年代に改造が施されたものは、軸受けのみローラーベアリングを装備し、1944/1945年に製造されたものは、軸受け、ロッドともローラーベアリングを装備していたものと思われます。

ちなみに、R-67の模型ですが、1944年/1945年のタイプは、1978年にHallmark Models向けにGo Modelが出したものがあります。割合と良く出来た模型で、以前はちょくちょく見かけることがありましたが、最近はあまり見ませんね。

Challenger Importsが出そうとしてDivision Pointに引き継がれたのは、1929年/1930年に製造され、動輪を換装したタイプと思われます。この選択、やっぱり玄人好みすぎるような気がするのですが。。。