この記事は、Mark Schuzter氏のRestoring Southern Pacific MT-4の6ページめのPainting the Boilerを訳したものです。訳にあたっては、Mark Schutzer氏の許可を得ており、元記事、写真については、特記ない限りMark Schutzer氏に著作権があります。誤訳、不適切な訳、その他気づいたことがあれば、遠慮なくご指摘ください。詳細は、こちらの目次をご覧になってください。
なお、元記事は2004年4月19日に作成されました。
ボイラーを塗装する
マウンテンクラスの機関車のデイライト塗装は、GSクラスの機関車に比べると、部分的なものであった。機関車は、キャブのみがデイライト塗装となっていた。テンダーは、実物の写真に見えるように、全体がデイライト塗装であった。
私が塗装をするときは、薄い色を吹かない限り、普通はプライマーコートを吹くことはしない。この機関車に関しては、キャブのエリアと、凹みを修正したあたりにプライマーコートを吹いた。プライマーを吹くことで、凹みが適切に修正されたということを確かめることができた。次に、まず一番薄い色(フロックィルのデイライト・オレンジ)から始め、吹き付けを行っていった。各々の色を塗る度に、warm(華氏125度=摂氏51.7度)に設定したオーブンで、最低12時間、焼付けをするようにした。次に、私はデイライトの赤の帯を塗装し、次に煙室と火室をテスターの「焼けた金属色(Burnt Metal)」で塗装した。各々の色を塗った後で、マスキングテープと、マイクロマスクを組み合わせて、塗装が終わった部分をマスキングした。黒については、フロックィルのウェザードブラックを2に対し、エンジンブラックを1混ぜたものを使った。最後のステップは、キャブの銀の帯を塗ることであった。私は、マスキングテープを使って、帯を塗りたいところ以外のキャブの全体をマスクした。それから、テープでマスキングされていないところに、フロックィルのオールドシルバー(Old Silver)を薄くスプレーした。
マスキングテープに関して、言っておきたいことがある。この機関車を塗装するまでは、パクトラのマスキングテープを使っていたのだが、焼付けた時にテープが残ったり、あるいはテープを数日貼ったままにしておくと、模型に粘着物がくっつくという問題を経験していた。今回の塗装では、タミヤの模型用のマスキングテープを使ったが、この製品には非常に満足している。ペイントの端がきれいなだけでなく、このテープは焼付けしても問題がないという利点もある。いくつかの部分で、2色もしくは3色塗り重ねて焼付けを行った後でも、当然のように剥がすことができる。まて、私はテープを1週間近く貼りつけたままにしていたが、何も問題なかった。今回のような塗装を行おうとしている方には、このテープは広くお勧めできる。
以下は、塗装のいろいろな段階のボイラーを示すものである。
すべての色の塗装が完了した後で、デカール貼りの準備のために、テスターのグロスコートを軽く塗った。私は3つの異なるデカールセットをボイラーに使った。機関車の番号は、マイクロスケールの87-33のSPデイライトセットを使った。キャブの標記と列車番号とは、フットヒル・モデル・ワークス(現在はSan Juanデカール)のSP蒸気用デカールセットを利用した。キャブの標記に使ったのはアルミ色のセットであり、列車番号にはレタリンググレーのセットを使った。デカールを保護するため、そして塗装のつやを抑えるため、テスターのダルコートを塗り重ねて完了とした。
そして、完成したボイラーの写真である。(クリックすれば拡大する)