SPのマウンテンMT-4のレストア (5) – 駆動系の改修 –

この記事は、Mark Schuzter氏Restoring Southern Pacific MT-4の5ページめのRebuilding the drive trainを訳したものです。訳にあたっては、Mark Schutzer氏の許可を得ており、元記事、写真については、特記ない限りMark Schutzer氏に著作権があります。誤訳、不適切な訳、その他気づいたことがあれば、遠慮なくご指摘ください。詳細は、こちらの目次をご覧になってください。

なお、元記事は2004年4月19日に作成されました。


駆動系を改修する

この模型は1967年に製造されたため、古い棒型モーターを備えており、固いゴムのチューブでギアボックスに結合されていた。私は、North West Short Lineのアップグレード用の部品を使って、もとのモーターとギアボックスとを置き換えることに決め、20x32mmの缶モーターと0.4 mod 28:1のギアボックスを選んだ。これは大きな機関車なので、大き目の0.4 modのギアボックスは、何も修正することなくフレームの間に入る。

私は、3/8インチ(9.525ミリ)×1/2インチ(12.7ミリ)の真鍮素材から、3/4インチ(19.05ミリ)のボールエンドミルを使ってモーターの台を削りだした。もとのモーターの固定に使われていたフレームの穴と位置がそろうように、モーターの台の底に2.5mmの穴を開け、タップでネジを切った。モーターを台にしっかり固定するために、シリコンゴムを使った。この固定方法をとることで、シリコンゴムがモーターの振動を吸収することができ、その一方で必要な場合にモーターが簡単にはずせるようになっている。

私はゴムのジョイントを、NWSLのユニバーサルジョイントで置き換えた。新しく作るトルクアームの片方を固定するために、ギヤボックスの上部に、2つの1.4mmの穴を空けてタップを切った。トルクアームは16ミル(0.4064ミリ)の真鍮板から、200ミル(5.08ミリ)幅で作成した。固定用の2ミリの穴が上を向くように、モーターを台の上に固定した。モーターの前方にある穴を使って、段のついたネジで、トルクアームを固定した。これでトルクアームが留めることができたが、機関車がカーブを回る際にギヤボックスが左右に動けるように、モーターの側でトルクアーム回転できるようにしている。

以下は、改修した駆動系の写真である。

すべての動輪は、車軸とのはめ合いが緩くなっていた。そのため、ギアを交換する動輪だけでなく、すべての動輪を車軸から引き抜き、クォータリングを行い、ロックタイトを使って固定した。もとの動輪のスプリングが固すぎたため、NWSLのやわらかいスプリングに置き換えた。すべてをばらばらにしている間に、車輪のタイヤを掃除し、ブラシタイプの銀めっきのキットを使って、車輪をめっきした。

以下は、作業前と作業後の動輪である。

以下、駆動系の改修に使ったパーツのリストである。
* NWSL 20324-9 20mm x 32mm モーター
* NWSL 241-6 モジュール0.4、28:1のギヤボックス
* NWSL 482-6 ユニバーサルジョイント
* NWSL 21142-5 1.4mm x 2mm x .3 ネジ
* NWSL 1401-1 動輪用スプリング(やわらかいもの)
* 3/8” x 1/2″ (9.25mm×12.7mm)の真鍮の棒(モーターの台)
* 16 mil (0.4064mm) 真鍮板(トルクアーム)
* 2 mm x 0.4 段付きのネジ(特別に旋盤で加工したもの)


補足

・ユニバーサルジョイントの正しい使い方は、前の記事に書きましたので、こちらをご覧ください。

SPのマウンテンMT-4のレストア (5) – 駆動系の改修 –」への2件のフィードバック

  1. gallopinggoose

    モーターの台座は前回のパシと作りが違いますね・・・
    こんばんは。
    前回のパシのときはチャンネル材を使っていましたが、今回は真鍮削り出し、それぞれのメリットデメリットあると思いますが、どんな具合なんでしょう・・・
    それにしてもギヤボックスが簡単に手に入る環境がうらやましいです。
    わが国ではサンゴ模型店のギヤみたいに変にモジュールが異なる凝ったギヤを使いたがって、こういうレストアが出来ないです。
    困った話です。通でなければ弄るなというメッセージを感じるのは私だけでしょうか・・・

    返信
  2. northerns484

    単に都合の良いように使い分けているだけではないでしょうか
    gallopinggooseさん:
    遅くなってすいません。前回のパシフィックも削りだしですが、他の作例ではチャンネル材も使っていますね。
    一般にアメリカ人は合理的な考えをするので、メリット、デメリットというよりは、コストパフォーマンスが最大になるように、使えるものを使っているだけのような気がします。、つまり、チャンネル材だと既存の規格品を切るだけで済むので、サイズが一致すればそれを使い、それではうまく行かない場合は削りだす、くらいの差しかないように思います。
    あと、考えられるのは、工作機械を持っていたかどうか、ということくらいでしょうか。

    返信

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