ユニバーサルジョイントの使い方 (2)ー 折れ曲がった軸が回転するとはどういうことか

2つの軸が斜めに接続されて回転するということは、そもそもどういうことかということを考えてみたのが下の図です。

2つの軸は緑色の斜めの線で示した面で接します。2つの赤い矢印の位置を絶えず一致するようにすれば、2つの軸は同じ速度で回転することになります。この図の通りの機構を実現しようとすると、折れ曲がっている軸の内側に注目している位置が来たときは軸が縮み、(上図の水平軸の\(l_2\))、軸の外側に来たときは軸が伸びる(上図の水平軸の\(l_1\))ような機構をつくらなければなりません。このような「回転に応じて伸び縮みする」ような機構をリーズナブルなコストで作るのはきわめて大変なこととなります。

ユニバーサルジョイントは、下図のように、2つの軸が90度で交差する十字型の部品1つと、2つのフォーク型の部品とを組み合わせて、折れ曲がって回転することができる軸を簡単に実現することができます。

実際の回転する様子を示す動画がWikipediaに記載されています。

ユニバーサルジョイントをつなげて一方の軸を傾けた状態を真横から見たのが下の図です。十字型の部品の軸の一方の先端は、赤で示した水平面上の線の上を移動します。他方の軸のの先端は、青で示した、水平面に対して傾いた面の上を移動します。

この中には、最初の図に示した、2つの軸が接合する緑の面に相当するものは存在しません。2つの軸の十字の先端が、どのような座標位置となるか、今回の興味の対象となります。

余談となりますが、等速ジョイントとしてWikipediaに紹介されているZeppa Jointは、2つの軸の交差する位置に、黄色な小さなボールを入れており、これらのボール群がなす軌跡が、最初の図の緑の線で示した接合面を実現していると考えることができます。

 

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