橋を設計する(3)

まず最初に橋の基本寸法を決める必要があります。レイアウト上で確保可能なのは長さ600mmを超えたくらいでしたが、なるべく長さをとりたかったので、現地で確認して、最終的に670mmとしました。

高さを決めるのが一苦労でした。下図のように、建築限界の上下の構造を考慮した高さを設定する必要があります。

まず、路盤の高さは橋の強度を決めますので、一定の高さの確保が必要となります。また、プロトタイプとして選んだBlissfieldの橋を始めとしたこの時代の橋の多くが、複雑なトラス構造の門構となっており、一つの見せ場にもなるので、ぜひ再現したいと考えました。ややわかりにくいですが、下記のストリートビューから、門構の構造が見えます。

単純に路盤の高さ、上部の構造の高さを確保すると、橋全体が高くなってしまいます、こうなると、斜めの部材(斜材)の角度が大きくなり、全体につんのめったような印象になってしまいます。アメリカ型のメインラインの機関車が疾走するレイアウトですから、雄大な印象を与える橋にしようと意図していましたので、これは避けたいと思いました。

上に3種類の角度で描いてみました。最初に参考にしたC&Sの橋は、50°を切るくらいで、どっしりと落ち着いた印象があります。60°では、いかにもバランスが悪そうです。55°でも若干高い印象がありますが、まぁ、50°の橋と同時に見比べなければ、そんなに目立たないかと思い、この角度に収めるように路盤の高さと門構の高さとを設定することとしました。

参考としたBlissfieldの橋の上記のStreet Viewに見える通り、幸いにというべきか、縦の部分のガセットが下に延びています。これは、路盤の高さを稼ぎつつ、なるべく下に位置させたいと考えたのではないかと推測し、見た目上もアクセントとなるため、このデザインを採用することとしました

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