Northern Pacificで使われていた石炭


ワークスKさんから、Northern Pacificは本当にligniteを使っていたのか、というご質問を頂きましたので、資料をひっくり返して見ました。

以下は、1980年代前半にThomas Dresslerが著し、N J Internationalから刊行された”The First Northerns – Northern Pacific A Class 4-8-4”の冒頭に書かれている情報を抜粋したものです。

・NPの機関車に使われていた石炭は、モンタナ州Forsyth近くの、NPの本線の近くの会社の所有地で、露天掘りで採掘していた。

・石炭は廉価であったが、質は高くなく、Rosebudという名前で知られていたlignite(亜炭)であり、25%の水分(moisture)と9%の灰(ash)を含んでいた。

・BTU(British Thermal Unit:熱量の単位)は、1ポンドあたり8750しかなく、他の大部分の鉄道で利用されていた石炭のBTU値をはるかに下回っていた。

・炭鉱の立地条件、およびコストの面で、NPはこの石炭を燃料として使うことにし、1920年代中ごろ以降のNPの機関車は、この石炭を燃やすように設計されていた。

ちなみに、Rosebudというのは、上記Forsyth Cityの隣のCityの名前であり、またこの一帯の地域(County)の名称でもあります。

さて、この本ですが、出されてすぐのころに購入したものです。NPの4-8-4について非常によくまとめられた本です。今でも探せば入手できるのでしょうか(ISBN 0-934088-03-9)。表紙の写真を載せておきます。

Northern Pacificで使われていた石炭」への2件のフィードバック

  1. ワークスK

    現在の我々にとって石炭は難しい
    お手を煩わせてしまったようで、申し訳ありませんでした。しかし、本当に常用していたとは驚きです。まあ、特急機だけ別の石炭を使うとなれば、給炭台が2つ必要なわけで、不経済ですね。
    我々が小中高生の頃は、教室が石炭ストーブでしたけれど、今は全く縁がないので、石炭、といわれても、ウーテン火室の無煙炭とか、ミカドの基になった常磐炭や、戦後使われた練炭とか、はたまたコークスとか。その違いがピンと来ません。当然、自然界の物ですから、採れる土地によってその性質は百種百様であることは判っているつもりなのですが……

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  2. northerns484

    どうぞお気遣いなく
    ワークスKさん:

    基本的に、好きで書いてますので、気になさらないでください。むしろいろいろコメントしてもらえたほうが、調べる事/書く事が増えて私自身楽しめます。特に最近はGoogleで色々な情報が調べられるので便利になりましたよね。

    とはいえ、本当に正確で有用な情報が書けているか、というのははなはだ疑問ではありますが。。。

    返信

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