日別アーカイブ: 2007年2月4日

Northern Pacificで使われていた石炭


ワークスKさんから、Northern Pacificは本当にligniteを使っていたのか、というご質問を頂きましたので、資料をひっくり返して見ました。

以下は、1980年代前半にThomas Dresslerが著し、N J Internationalから刊行された”The First Northerns – Northern Pacific A Class 4-8-4”の冒頭に書かれている情報を抜粋したものです。

・NPの機関車に使われていた石炭は、モンタナ州Forsyth近くの、NPの本線の近くの会社の所有地で、露天掘りで採掘していた。

・石炭は廉価であったが、質は高くなく、Rosebudという名前で知られていたlignite(亜炭)であり、25%の水分(moisture)と9%の灰(ash)を含んでいた。

・BTU(British Thermal Unit:熱量の単位)は、1ポンドあたり8750しかなく、他の大部分の鉄道で利用されていた石炭のBTU値をはるかに下回っていた。

・炭鉱の立地条件、およびコストの面で、NPはこの石炭を燃料として使うことにし、1920年代中ごろ以降のNPの機関車は、この石炭を燃やすように設計されていた。

ちなみに、Rosebudというのは、上記Forsyth Cityの隣のCityの名前であり、またこの一帯の地域(County)の名称でもあります。

さて、この本ですが、出されてすぐのころに購入したものです。NPの4-8-4について非常によくまとめられた本です。今でも探せば入手できるのでしょうか(ISBN 0-934088-03-9)。表紙の写真を載せておきます。