アメリカのクラブに属するということは、当然、ネイティブの英語をしゃべるメンバーとコミュニケーションをする必要があるということです。
私は日常のコミュニケーションには困らない英語はできるので、クラブを初めて訪問した際、運営方法や会則の説明を受けたり、こちらからいろいろな質問をしているうちは問題なく、英語はなんとかなるだろうとタカをくくっていました。
ところが、正式にメンバーとなり、定例会議など、議論が白熱する場面では、私の英語力では歯が立たない場面が頻繁に出てくることとなり、かなり焦ることに。
まずは知らない語彙と機関銃のようなスピード。多岐に渡る州の出身のメンバーの微妙な発音のクセ。一番大変だったのは、各々の単語は簡単なのですが、その組み合わせ(特に前置詞)が生み出す表現の豊かさです。知っている単語が耳に入ってくるのに、その組み合わせの持つ意味がわからないことが多々ありました。
会話だけでなく、メーリングリストでも、砕けた英語や、普通の辞書では出てこないような表現が出てきて、難儀しました。そうは言いながらも、こんな言い方があるんだと感心したり、これはどういう意味なんだろうと調べたり、どうしてもわからない場合に、「これはどういう意味ですか」とこっそり私信で聞いたり、英語の表現の豊かさを楽しんでいました。
一例を挙げましょう。運転会の時など「皆何時にクラブに来るの?」という質問がよく発せられます。皆さんだったらどう答えますか?
以下は、とある月運転会の集合時間の質問に返ってきた返事のリストです。よくもまぁこんなにいろんな言い方をするもんだ、と感心した記憶があります。
まずは、私でも思いつきそうな表現。
I should be there by 7:30PM.
I’ll be getting there between 8:30 and 9:00.
よく皆が使っていたのが、「((be) down」という言葉です。微妙にニュアンスを伝えるのが難しいのですが、「(自分が普段いる場所から)そちらへ向かう」というような意味だと理解しました。
I should be down by 8:00.
Hoping to be down between 8 and 9.
I’ll plan to be down by 18:00
次のあたりになると、日本の学校教育ではまず出てこない表現ですね。
I’ll try for 7-ish…
Shooting for a 7ish arrival.
こういうのが、本当に生きた英語なんだな、と実感した次第です。