橋を設計する ー 補遺(1)

ここまでで書ききれなかったことをつらつらと連ねてみたいと思います。

部品の検証

技術の進展で、CADのデータを渡せばそのままのものを加工業者が作ることができるようになりました。今回も、DXFというフォーマットに落として加工業者に渡しました。こちらの意図をデータの中に完全に反映することができるため、便利な時代になったと言えばそのとおりなのですが、一方で渡すデータに設計側がすべて責任を持たなければならない、ということでもあります。

素人の設計の悲しさで、あちらを直してはこちらを直す、ということを繰り返しつつ作図してゆきましたので、設計した部品が最終的に正しく組み立てられるか、ということについて、神経を使って検証を進めました。組み立てを自分が行うのであれば、どこか間違いがあっても自分の責任で後始末すればよいのですが、今回はdda40xさんが組み立てられるので、なおさらです。

一例は、部品のはめ合わせのためのスリットとタブの位置の位置関係の検証があげられます。業者に渡すデータを作成した後、まっさらのCAD図面にタブとスリットで組み合わせる部品を置いて、位置関係が正しいかを確認する作業を行いました。集中力が必要な作業であったため、休み休み行いましたが、これだけで1日を費やしました。

部品をひとまとめに

dda40xさんほかと話をしている中で、小さな部品についてはひとまとめにしておいた方がよい、ということになり、そのようにしました。レーザーカットした後に、加工業者はそれらを「拾い集める」という作業が入り、これが一苦労なのだそうです。作る側いにとっても事情は同様で、部品が細かく分かれていると、作業の合間に行方不明になったりということあり得ると思います。

ということで、最終的に次のようなデータを作成して、渡しました。

まずこれは、t0.8の部材。

これは、t8.0の部材。中に見える四角いものは、路盤の格子を組むための治具です。

あとは、部品が出来上がるのを待っていればよかったのですが、そう簡単には行きませんでした。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*