もう1年前になりますが、Precision ScaleがNorthern PacificのA-4/A-5を出すということを書きました。昨年の春だったと思いますが、期待にたがわぬ出来で仕上がってきました。最近のブラスモデルの例に漏れず生産台数が限られていたこともあって、あっという間に売り切れてしまったようですが。
Precision Scaleは、これに続いて、NPのA-2をやると予告をしていて、ひそかに期待しているのですが、Webページはずっと更新されていません。A-4/A-5のときも、発売がかなり近づいたころに、いきなりパイロットモデルの写真が出てきましたので、A-2の場合もそのうち突然情報が出てくるんだろうな、とのんびり構えていました。
ところが、ここにきてDivision PointがA-2、A-3、SP&SのE-1(A-3のオイル焚)をやると予告をしているのを発見してびっくり。競合して良い製品が出てくれば、気に入ったほうを選べばよい、ということになりますが、もともと狭い市場ですので、そう事は簡単に運ばないのでは思っていて、ちょっと複雑な気分です。
まず、これだけの大物の模型を同時にこなせるだけのキャパシティがメーカー側にあるかどうか、というのが一つ。Division Pointは、ここのところ一番安定していると思われるBoo Rimを使うと明言しています。となると、一発逆転でもない限りPrecision Scaleは、別のメーカーに発注することになるのでしょうか。私個人の意見としては、Precision Scaleは出来不出来のむらがあるという印象なので、そこの実力しだいということになりますね。総合的に判断すると、Division Pointの方が確実に期待できるというところでしょうか。
という観点でA-2、A-3を見てみると、基本設計は踏襲されているものの、細かく見るといろいろなところに違いがあることに気づきます。まず目立つのが、ボックス動輪の形。A2の動輪は日本型蒸気のような大きな穴が開いた形状になっています。また建造時のA-2は独特の形の煙突を採用しています。いつだかの「とれいん」誌だったかと思うのですが、「植木鉢をひっくり返した形」というような表現があったのが印象に残っています。そのほか、サンドドームの位置が大きく異なるとか、A-2のキャブの方がこぶりだとか、実は全長などの基本寸法も微妙に違う、とか、、、
要は、A-2とA-3とを正確に作り分けるとなると共通に使える部品というのが意外に少ないのでは?、というのが気になります。そういう状況で、インポータ、メーカの神経がどこまで行き届くのか?というような余計な心配をしたくもなります。
もう一つ、Division Pointの製品ラインナップでは時代別の作りわけで2種類が用意されていますが、Precision Scaleはこれに加えて、給水温め器の作りわけで2種類、そしてボイラーの塗色で黒とグレーとの2種類、合計で8種類を用意しています。Division Pointがボイラーの塗色をどちらにするか、というのも大きな判断材料になるかと思います。
(2008/1/28: 給水温め器の作りわけを見落としていたので修正)
いずれにしても、特にA-2はこれまでよい模型が出ていないと思うので、どちらのインポータでも良いので、すばらしい模型が出ることを期待するばかりです。もっとも、その前に私は先立つもの心配をしないと始まらないのですが、、、
※画像はA2とA3(正確にはSP&SのE-1)の図面です。上がA-2になります。
Where did you get this Drawing from?
I purchased a copy of NP steam locomotive drawings from NP historical society in CD several years ago. I just had a look into their web site — strange enough, I couldn’t find it in the company store. It must be temporarily out of stock or there is possibility that they stopped selling it for some reason. I would suggest that you consult the society. Their web address is http://www.nprha.org . Hope this might be of your help.