前回の記事では、SVL(Silicon Valley Lines)の在籍機関車の会社別の分類を紹介しました。その中で、「西部に限らず多岐に渡っていますが、これはメンバーが物心ついたころに住んでいた場所や、どういうきっかけでModel Railroading をはじめたか、によるところが大きいようです。」ということを書きましたが、その補足です。
たとえば、、、
(1) 私と同じセクションの建設を担当していたメンバーは、米国の東部と西部とをつなぐ鉄道の要所であるシカゴ出身です。日本風に言えば、年頃は定年間近の方ですが、物心ついたのが、米国の鉄道の黄金時代の最後のころで、当時の最新鋭の機関車や列車が全米の各都市から到着する、各都市へ発車する風景をしょっちゅう見ていたという、なんとも幸福な人です。普段は物静かで、控えめなジェントルマンなのですが、こういう話題を振ると、熱い声で雄弁に語りだします。
ということで、彼の機関車は、バーリントンのE7、サンタフェのF7、イリノイ・セントラルのE7といった機関車がメインです。ブロードウェイリミテッドが、カリフォルニア・ゼファーのセットを出したときに、真っ先にフルセットを購入したのも彼です。
(2) 私が最初にクラブを訪問したときに、クラブの説明をしてくれたメンバーは、カリフォルニア出身なのですが、彼の車両のメインはPenn Centralです。先日Penn Centralのビデオを紹介したとおり、この会社はそもそも発足時から経営に行き詰まった状態にあり、なんでまたそんな会社に興味があるのだろうと不思議な気分で彼に聞いてみました。「子供のころに最初に買ってもらったトレインセットがPenn-Centralだった。だから、それを追い続けている」とのこと。なんとも律儀な話です。
(3) 私がクラブに入るときに保証人になってくれたメンバーは、東部出身ということで、ニューヨークセントラルをメインに楽しんでいます。東部の実家のほうには、子供のときから集めたトレインセットがまだおいてあり、落ち着いたら取り寄せてクラブで走らせるんだ、と無邪気な顔で話してくれました。
ちなみに、私のように特定の鉄道によらず4-8-4が好き、というというのは、普通の米国人の感覚からは非常に例外的な存在です。とはいえ、皆、好みが違うのは承知の上で、互いの好みを尊重しています。たまに、西部対東部のキツーイ冗談が飛び交うこともありますが。