日別アーカイブ: 2007年1月26日

Precision Scale CompanyのNP A-4/A-5

内野さんのNP A-2の話が出たので、Northern Pacificネタです。しばらくの間あちらこちらのサイトを覗くのをサボっていたので、気が付かなかったのですが、Precision Scale Companyのウェブサイトに、Northern PacificのA-4/A-5のパイロットモデルの写真が掲載されているのを見てビックリ。製品の計画があることはおぼろげながら記憶していましたが、正直なところ、ここまで進んでいるとはまったく予想外でした。全くの私見ではありますが、Precision Scaleの製品は、Challenger Imports(休業してしまいましたが)やW&Rに比べ、微妙にあたりはずれがあるような印象があるので、それほど注目してなかった、ということもあったので。

4-8-4の軸配置の機関車をNorthernと呼ぶのは、この軸配置の機関車を最初に導入したのがNorthern Pacificであったことに由来しています。A-4/A-5はNorthern Pacificの4-8-4の最終発展形であり、カウキャッチャーが違うほか、細かい違いがありますが、基本設計は同じです。A-5は第二次世界大戦の輸送力増強のために製造され、利用できる素材に制約があったため、Santa Feの2900クラスについで、2番目に重い4-8-4になってしまったと記憶しています。

模型で言えば、1965年にFujiyamaがPFM向けに輸出したA-5が思い浮かびます。Fujiyamaはこの後A-5を2回輸出していますが、1965年製のものは、特に素晴らしい出来で、日本が輸出したBrassの模型の最高峰の一つに数えられるものだと思います。

W&RもA-5(A-4も?)を製品化していますが、自分の目で直接見た事はありません。以前eBayに出てきたのを写真で見たことがありますが、Starting Bidが$2500を越えていたという信じられない価格で、とても手を出そうとは思いませんでした。Fujiyamaのものに比べ、時代が新しい分、正確な模型だということはわかりましたが。

ちなみに、内野日出男さんが製作されたA-2は、このA-4/A-5の前身となった形式です。A-2があって、A-4があれば、当然A-3もあります。Spoken, Portland & Seattleは、A-3を元にオイル焚きに設計変更したClass E-1を導入し、そのトップナンバー(700)が動態保存されています。このほか、Northern Pacificには、A(最初の4-8-4)や、TIMKEN社がローラーベアリングの効用を示すために作った機関車を買い取ったA-1といった4-8-4が在籍しました。これらの、実物の話や模型の話は、そのうち私なりにまとめみようかとは思っています。すでに諸先輩方がいろいろまとめられているので、浅学の私がまとめるのは恐れ多いという気もするのですが。

本題に戻って、パイロットモデルの写真は、大きさが小さいため、細かいところがわかりませんが、直線が出たランボードが水平に組みつけられているのを見る限り、期待してよさそうです。近年の豊富な資料を使ってA-4/A-5の違いも正しく作られている事を期待します。うーん、しばらくおとなしくしていた浮気の虫が騒ぎ出しそうです。その前に先立つものが。。。