旅行の記録」カテゴリーアーカイブ

Gary Schrader氏のレイアウト (1)

レイアウトツアー3日目、2番目に訪問したのは、Gary Schrader氏のレイアウトです。そして、これが今回の最後に訪問したレイアウトとなりました。

このレイアウトもすでにdda40xさんのblogに4回シリーズに分けて紹介されていますので、そちらもご覧になってください。シリーズの最初の記事は、こちらからアクセスできます。

このレイアウトはATSF&SP RAILROADという名前で、その名の通り、Santa FeとSPとが主体になっています。レイアウトの大きさは、21フィート1インチ(6.4メートル)×39フィート1インチ(11.9メートル)であり、不思議と大きなレイアウトだとは感じませんでした。これはレイアウトの構成にも起因しているかもしれません。タイトル画像のレイアウトプランを見ていただければわかるとおり、レイアウトの基本は、この部屋の壁に沿って走っている複線のメインラインで、このほかにヤードと機関庫のセクションがあるという、比較的単純な構成になっています。

氏の説明によると、「(入れ換えなど)実物に即した運転にはあまり興味がなく」、「自分の作った模型が、細密なシーナリーの中を走ってゆくのをいるのが好き」であり、「機関庫と駅にはこだわった」とのことです。確かにシーナリーなど、細かく作りこまれていて、実感的ではありますが、特定の場所にこだわったものではないようです。

レイアウトを作るに当たっては、「プロ用のCADで詳細な図面を完成させてから、1992年に着工した」とのことで、「線路はコード148もしくは125のレールを自分でスパイクし」、「給電線は、横から見えないようにレールの真下にハンダ付けした」とのことであり、氏の完璧主義を見ることができました。

この完璧主義が遺憾なく発揮されているのが、機関車や車両の車両群で、自身で作られたロストワックス部品も含めて、徹底的なディテールアップが行われた上で、塗装、ウェザリングが施されています。その工作力の確かさには脱帽です。

これは、ヤードの(ほぼ)全景です。右手前にNCEのキャブが置いてあるのがわかるでしょうか。このレイアウトはDCCで制御されており、デコーダーは「Digitraxを使ってきたが、最近はTsunamiが増えてきた」とのことです。

機関庫に停まっている機関車の数々です。これだけのコレクションはめったに見られるものではないと思います。ここに置かれている以外にも、これからディテールアップされるのか、棚にディスプレイされている機関車が何台もありました。正直なところ、ため息が出ました。

[2012/4/21追記: 写真を1枚追加しました。]

これは、PFEを引いていたSPのキャブフォワード。

ヤードにはUPのFEFが1台停まっていました。

これはDaylight編成を牽引していた重連のGS-4です。客車はブラスの客車ですので、かなりの重量があると思います。牽引力確保と、見た目の迫力(?)のため、重連にしているのでしょうか。

Alf Modine氏のレイアウト

レイアウトツアー三日目、まず向かったのは、Alf Modine氏のレイアウトです。氏のご自宅は、以前私が住んでいた家から、車で10分もかからないところにあり、あまりに近いのにちょっと驚きました。

さて、このレイアウトは、dda40xさんのblogに前編後編の2回に分けて紹介されています。また、International Model Railroadsの堀江さんが訪問されたときのビデオ、写真がこちらにありますので、あわせてご覧になっていただきたいと思います。

Alf氏のレイアウトは、前回紹介したBob Plageman氏のレイアウト同様、ガレージの中に設けられており、複線のメインラインのほぼ円形のループを基本としています。大きさは16フィート(4.9m)×13フィート(4.0m)と控えめのレイアウトです。ただし、こちらはガレージとして使うことは想定していないようで、Interurbanのラインを敷設したり、シーナリーが充実したりと、見ていて楽しいレイアウトでした。

Alf氏のレイアウトが他に比べて際立っているのは、C&NWをテーマとしていることです。上記dda40xさんのblogにも書かれているとおり、OスケールでC&NWの機関車はほとんど市販されていませんので、氏の車両の多くは自作によっています。O-Scale Westのコンテストに出品されたものもあり、2003年には4-6-2のクラスEが、2005年には4-8-4のH-1やInterurbanの車両が入賞しています。上に紹介した堀江さんのビデオを見ていただければわかるとおり、氏の機関車の走りはスムーズかつ安定しており、相当の工作の腕の持ち主だと思います。Sunset 3rd RailがH-1の製品化を計画しているのですが、ここにも氏のH-1の写真が掲載されていますので、この模型を参考にするということでしょうか。

さて、私はこのH-1を2005年に初めて見たのですが、Alf氏のレイアウト訪問の目的は、この機関車に再会することが主目的だったという方が正直なところです。ということで、気がつくと、写真に残していたのは、機関車ばかりでした。しかも、腕が?????な写真ばかりなのですが、恥を忍んでご紹介します。

まずこれは、私が一番見たかったH-1です。何度見てもすばらしい機関車です。

これは、H-1の前に置かれていたE-2a(?)です。

これは上にも書いた、2003年にO-Scale Westのコンテストで入賞したPacificです。応接のガラスケースの中に、大切に置かれていたのが印象的でした。

[2012/4/21追記: 写真を1枚追加しました。]

Bob Plageman氏とRod Miller氏のレイアウト

レイアウトツアー2日目に訪問したのは、Bob Plageman氏のレイアウトと、Rod Miller氏のレイアウトとです。

Bob Plagemanさんのレイアウトは、自宅のガレージ内に設置されている、17フィート(5.2m)×18フィート(5.5m)のレイアウトです。ガレージの機能は活きているようなので、この面積をすべて使っているわけではなく、複線のメインラインがガレージの壁と奥とを走り、ガレージの入り口に取り外し可能な線路が設置されてほぼ円に近いエンドレスを構成するようになっていました。ということで、レイアウトを見る際は、ガレージの入り口の線路の下をくぐって、ぐるりと360度見渡す格好になります。

無意識のうちに、Oスケールのレイアウトは大きな面積が必要と思い込んでいたのですが、こういう小規模なレイアウトでも十分に楽しんでいる人がいるのだ、というのは意外な発見でした。もっとも、日本の住宅事情を考えれば、夢のように広い面積なのですが。

さて、Bob Plagemanさんは、熱烈なSPのファンです。O-Scale Westのコンテストでも、2003年2007年2008年と、SPの客車を出品され、入賞されています。ということで、レイアウトにおかれていたのは、ほとんどがSP関係の車両でした。

まず、これはSPのGP-9(と思います)。

[2012/4/21追記: 写真を2枚追加しました。]

続いてSPのマウンテン(MT-4)です。

[2012/4/21追記: 写真を1枚追加しました。]

SPといえば、はやりGS-4を外すわけにはいかないでしょう。

シーナリーはこれからということでしたが、このPacific Fruit Expressの積み込みの設備は、良いアクセントになっていました。ぐっとSPらしくなりますね。

Bob Plagemanさんのレイアウトを後にして向かったのは、Rod Miller氏のレイアウトです。氏は、O-Scale Westの主催者の一員であり、カスタムビルダーとしても活躍されています。
立派な工作機械が何台も置かれたワークショップを通り過ぎて、レイアウトルームに入っていったのですが、レイアウトの高さに面食らってしまいました。2階建て構造となっているのですが、氏のホームページの記述によると、2階部は69インチ(175センチ)とあります。私の身長を超えていたので、2階を走る列車を見るのが大変でした。

というようなこともあり、よくできたレイアウトだなぁと思いつつも、印象が薄く、気がつくと、機関車の写真を数枚取っただけでした。

これはTen WheelerのT-1です。

これは、マウンテンのMT-4です。San Joaquin Daylight牽引用に塗装された機関車です。カリフォルニアでは、SPのマウンテンは、GSシリーズに負けず劣らず人気があるように思います。

[2012/4/21追記: 似たようなアングルですが、写真を1枚追加しました。]

どのようなレイアウトかは、氏のホームページの写真を見ていただくのが良いと思いますので、リンクを記しておきます。
http://www.rodmiller.com/images/layout/double_deck1.jpg
http://www.rodmiller.com/images/layout/double_deck2.jpg
http://www.rodmiller.com/images/layout/double_deck3.jpg
http://www.rodmiller.com/images/layout/double_deck4.jpg

Ed Loizeaux氏のレイアウト (2)

Ed Loizeauxさんのレイアウトの紹介の続きです。

このレイアウトは、面積の割りにメインラインが長いと思うのですが、川や滝、橋をうまくレイアウトに組み込んで、同じ場所を高さを変えてメインラインを何回も通しているところに、設計の巧みさを感じました。

もう一つ橋の写真。

これは製油所のストラクチャーです。繊細によく作りこんでいます。

引込み線の先には、倉庫や穀物貯蔵庫があります。

これは、炭鉱。

メインラインの途中にある旅客の駅です。

ちょっとした街並みも表現されています。小さい面積の中に、アメリカの小さな町の雰囲気をうまく盛り込んでいると思いました。

信号が点灯されているのにお気づきでしょうか。一定間隔で信号が切り替わっていました。さすがに車は動かなかったですが。

Ed Loizeaux氏のレイアウト (1)

Bob Brownさんのお宅を辞し、向かったのはEd Loizeuxさんのレイアウトです。この2つのレイアウトは距離的にも近く、はしごするには便利なのですが、レイアウトツアーのパンフレットには、「オープンする9:00PMまで別の用事があるので、それまでは来てくれるな」とあります。例年のことのようなので、注意が必要かと。

車を停め、案内板に従ってレイアウトルームに入ろうとすると、タイトル画像のようなちょっと過激な案内板が目に入りました。「S Scale is Best(Sスケールが最高!)」、「Forget the Rest(他のスケールなんて忘れてしまえ!)」とあるように、このレイアウトはSスケール(1/64)です。20フィート(6.1m)×30フィート(9.1m)の大きさの、シーナリーの完成度も高い、充実したレイアウトでした。

なお、このレイアウトはすでにdda40xさんの記事で詳細が紹介されていますので、詳しいことを知りたいという方はそちらもご覧になってください。

この0-8-0は、New York Central(NYC)のスイッチャー(クラスU-3f?)です。ということで、Ed LoizeauxさんのレイアウトのテーマはNYCで、特に蒸気からディーゼルへの以降期の、Valley Divisionと呼ばれる支線(?)を中心にモデル化しているとのことです。

これはレイアウトの全体の様子です。左手に見える2本の線路がメインラインの一部です。この複線のメインラインは、右側の壁にそったセクション、、ヤード、(写真に写っていない)左側の壁に沿ったセクションに高さを変えて繋がるようになっていて、全長305フィート(93メートル)の運転が楽しめるようになっているとのこと。

上の写真の右側の(白いTシャツを着ている人の居る)空間に移動し、ヤードを撮ってみました。

反対の方向を向いてヤードを写してみました。

上に見える機関庫を正面から撮ってみました。少しわかりにくいかもしれませんが、転車台の右にMohawk(4-8-2)が見えます。Sスケールでは、思ったより多くの種類の機関車が製品化されているというのがちょっとした驚きでした。

上の写真にPacific Fruit Expressの貨車が見えますが、レイアウトツアー開催に合わせて、Ed Loizeauxさんの友人がSPのPFE編成を運転していました。やはりここはカリフォルニアです。

再びヤードに戻ります。これは端に設けられていた駅。

そして、ディーゼル機関車用の給油設備(?)です。

Bob Brown氏のレイアウト (2)

Bob Brownさんのレイアウトの紹介の続きです。あまりくどくど説明しても、ボロが出るだけですので、基本は写真をご覧になっていただこうと思います。
[2009/4/4追記: RAILTRUCKさん、ワークスKさんにコメントしていただいた内容を本文中に記載しました。お二人に感謝します。]

まずは大型のストラクチャーを3つ。
[2009/4/4追記: RAITRUCKさんによれば、これは『Western Scale Modelsの20-Stamp Gold Mill』とのこと。]

[2009/4/4追記: RAITRUCKさんによれば、『このストラクチャーのプロトタイプはコロラドのCrown Point & Virginia Mineで、Joe Creaさんの図面からスクラッチされた』、とのこと。]

この一角はちょっとした中華街という設定です。上手な漢字だったので、Bobさんに「いったいこの漢字はどうして書いたのか、既製品にこんなものがあるのか」と聞いてみましたが、「いや、知り合いの中国人の方に書いてもらったんだよ」との答えが返ってきました。
[2009/4/4追記: ワークスKさんによれば、『「文房四寶」とは、文人が愛でるべき筆、墨、硯、紙の4品をいうと教えていただいた記憶がある』、とのこと。]

別の街並みです。

これは、観光路線の終点と駅前のホテルという設定のようです。H&C Coffeeというネオンが見えますが、これはMiller Engineeringという会社の製品を使っているようです。近年この手のネオンサインがあちこちのレイアウトで使われていますが、とても効果的だと思います。

これは、リゾートホテルのかなり大きなストラクチャーです。アメリカのリゾート地のホテルとその雰囲気をよく再現していると感じました。

このレイアウトはDCC化されており、Easy-DCCを使って制御されていました。Shay、Climax、Heislerといろいろな機関車が走っていたのですが、どういう訳か、機関車の写真としては、唯一、形が面白かったこの機関車を写真に収めていたのみです。
[2009/4/4追記: RAILTRUCKさんによれば、『これはBackwoods Minatures社からからエッチングとホワイトメタルのキットが出ている』、とのこと。調べてみましたが、上記の会社のOn3/On30の製品紹介のページの下のほうにある”0-4-0 Vertical Boilered Steamer”という製品ですね。]

前回の記事のコメントで、RAILTRUCKさんに以下のサイトを教えていただきました。数多くの細かい写真が掲載されています。

http://www.polyweb.com/dans_rr/NarrowGauge2004/page0024.html

http://www.modvid.com.au/html/body_bob___irene_brown.html

Bob Brown氏のレイアウト (1)

レイアウトツアーで最初に向かったのは、Bob Brownさんのお宅です。On3(+On30)のレイアウトということで、ナローに関する知識が皆無の私は大きな期待をしていなかったのですが、28フィート(8.5m)四方の広さに繰り広げられる世界は見事なものでした。

それもそのはずで、Bob Brownさんにご挨拶し、お互いに自己紹介してわかったのは、氏はNarrow Gauge & Shortline Gazetteの編集長だということです。このレイアウトのストラクチャーやシーナリーなどは、当然、この雑誌のねたとして準備されたものが多いのでしょう。

まずは、レイアウトの全体の様子。左奥に移っているのがBob Brownさんで、その奥は工作スペースとなっています。タイトル画像は、工作スペースの壁に掲げられていたプレートを撮影したものです。

別の角度からレイアウトを見てみます。

次の2枚は、機関庫の写真です。

レイアウトにかけられた橋の写真。

次に製材所の写真。

上の製材所の隣にある、建物の残骸です。札のようなものがあるのにお気づきでしょうか。これには「1989年の地震の震源地」と書かれています。おそらくは「ロマ・プリータ地震」と呼ばれる地震と思われます。レイアウトツアーの説明の中には、「1989年の地震の爪あとも残したままにしている」と書かれていますので、何らかの被害にあったストラクチャーをこういった形で転用したのでしょうか。いかにもアメリカ人らしいユーモアだと感じました。

O-Scale West 2009 (4)

すでにO-Scale West 2009 (1)で簡単に紹介しましたが、O-Scale Westの参加登録を済ますと、タイトル画像に示したようなLayout Tourのリストを手渡されます。これには、スケジュールと、各レイアウトへの行き方の地図がまとめられています。

今年のLayout Tourは、会期の前後それぞれ1日を含めて、2009/1/29~2009/2/1の4日間行われ、28のレイアウトが公開されました。これだけの数が公開されている上に、多くのものは、4日間のうちの1日しか公開されず、下図にマップした通り、公開される場所も広く分散しています。ということは、4日間に見ることのできるレイアウトの数はかなり限られます。まぁ、多くのレイアウトは毎年公開されているようですので、要は「毎年来て少しずつ見てゆけ」、ということなのでしょう。

ちなみに、地図にマップして思ったことですが、中級~高級住宅街に位置しているものが多いですね。

次回から、何回かに分けて、私の見学したレイアウトをご紹介します。

※ピンクのピンで示した会場を起点として、
1)青色のマークは30分くらいで行けるところ、
2)赤色のマークは1時間以内で行けるところ、
3)緑色のマークは1時間ちょっとで行けるところ、
4)黄色のマークは1時間半から2時間かかるところ、
5)紫色のマークは3時間くらいかかるところ、
となっています。かなり感覚的ですし、渋滞などによって大きく変わりますので、あくまで参考程度にどうぞ。

 

O-Scale West 2009 (3)

Swap Meetの合間を縫って、4件のClinicに参加してみました。

まずはBill Brisko氏による”Creating Custom Casting Masters”。昨年紹介した三次元プリンタによる動輪輪芯のロストワックス製法の解説です。内容はBrisko氏のホームページに沿ったもので、私には目新しいものではなかったのですが、最後に触れられた「模型化のための設計」が印象に残りました。近年の機関車など、CADで設計していますので、仮にそのデータが使えたりすると、何もしなくても実物をそのまま縮尺して模型を作ることができると考えがちですが、そうすると、一部の寸法が細かくなりすぎ、プリントしたワックスの型が弱くなりすぎるとか、湯の流れが悪くなるといったことが起きます。

さて、この三次元プリンタに代表されるRapid Prototyping技術や、CNC制御での加工などを活用すれば、模型の作り方を大きく変えることができると考えているのですが、これらの機械の性能をフルに引き出して、満足すべき結果を得るには、段取りや機械の制約を良く考えた「設計」が決め手になると思います。特に、資金面、技術面の両面で、必要な設備を個人レベルで導入するのは困難な現状では、専門家に依頼することとなりますので、「何をどう作りたいか」をしっかりとイメージして言葉で伝えることができることが必要なのでは、といったことを感じました。

Dennis氏は、”Casting Your Custom Parts”と題し、ロストワックスの製造の全般プロセスの解説をされていました。プレゼンテーション資料無しで早口の説明をフォローするのは正直つらかったですが、マスターパターンを作る際に、プラスチックを使うことの利点を説明されていました。

dda40xさんは、ご自身が考案され、作られたLo-D車輪に関する講演を2回行われ、私もプレゼンテーションのお手伝い役も兼ねて参加させていただきました。RP25の問題点を指摘した上で、Lo-D車輪の設計思想を紹介され、論より証拠とばかりに披露されたUP9000が80両以上の客車を牽引するビデオは、聴衆にインパクトを与えたようです。

このほか行われたクリニックには、木の作り方、背景の描き方、コンピューターを使ったデカール作り、石垣削りだし、CMRI/JMRIを使ったレイアウトの配線と信号制御、プロトタイプに即した信号制御、Proto48、など、がありました。今改めてリストアップすると、もう少し聞いておけばよかった、と思います。

注:本記事の画像はBill Brisko氏の許可を頂いて転載したものです。

[2012/4/18追記: dda40xさんのビデオを埋め込んでおきます。]

O-Scale West 2009 (2)

O-Scale WestのSwap Meetでは、出展者のブースは毎年ほぼ同じ場所に割り当てられています。更に、ブースの名札も何年も同じものが使われています。合理的なアメリカ人らしいと思うのですが、熱心な人たちが継続的に参加しているということの裏返しでもあります。つまり常連さんは、「あのあたりに行けばあの人に会える」ということがわかるということで、dda40xさんは「まあ、Oスケール関係者の年に一回の同窓会みたいなもんだね」と形容されていました。

こう書くと、常連さんだけの敷居の高いイベントに思えるかもしれませんが、決してそのようなことはなく、私のような新参者にも暖かく接してくれます。もちろん、それなりの「コミュニケーション能力」が必要となりますが。

私も昨年のブースの配置を思い出しつつ、なるほど同窓会とは言いえて妙だなと頷きながら会場を回っていました。

昨年紹介した、三次元プリンタを活用したロストワックス部品のビジネスを行っているBill Brisko氏。あいさつもそこそこに、「今年は何か新作はないの?」と聞いたのですが「うーん、去年とあんまり変わらないかな」との返事。

O-Scale Westの直前にレイアウトを訪問したLou Cross氏のRight O’ Wayブランドのブース、Louさんのお宅でお会いしたDennisさんご夫妻のロストワックス部品のブースにも寄り、お礼とご挨拶。

Glacier Park Modelsは、Oスケールの最新作を展示していました。先日、GPMの新作のFrisco 4500の記事を書いたときに写真の引用を許可してくれたことに改めて御礼。

Key Importsは、最新作のSPの4-8-4であるGS-1、GS-2を展示していましたが、非常に高価なのと、すでに多くが売り切れということで、横目で見て通過。

超細密なブラスの機関車のインポーターであるKohsは、私の知る限り数年ぶりの出展だったと思います。タイトル画像は最新作のPennsylvania Railroad FW-1/FD-2 Flatcar。このほか、UPのChallengerのパンフレットが置かれていました。Kohsのブースで私が一番関心を持って聞いたのは、何年もほとんど進捗のない、NYCのNiagaraのプロジェクトの状況でした。Niagaraは不思議と良い資料が少なく、Kohsも正確を期すにはどうしたらよいか苦しんでいたようですが、「New York Central Historical Societyが実物の図面を持っていることがわかって、商業利用についてつめている」とのことでした。

このほか、本やら、写真やら、新旧の模型やら、いろいろなものが売りに出されており、わくわくしながら会場を回っていました。その中で私の目を釘付けにしたものがあったのですが、これについてはまた別途。